野菜を食べても栄養が足らない理由

サプリメントアドバイザーの児玉晃典です。

今回から、
なぜサプリメントをお勧めするかについて話をしていきます。

「サプリメントなんて、ちゃんとした食事をすれば必要ないよー」
という声を、特に医療業界で聞くことは多いです。
 

サプリメントなんかに頼らず、
食事から栄養は摂るべきであると私も考えています。

人間が生きていくためには、
「糖質」「タンパク質」「脂質」「ビタミン」「ミネラル」の
“五大栄養素”が必要不可欠です。

それなのに、

私たちが口にしている野菜や果物は、
環境の変化などによって栄養素の含有量が減少しており、
食事から摂取できる量が低下しています。

 

野菜 栄養素 1950年 2000年
ホウレンソウ ビタミンC[mg] 150 35(23%)
鉄[mg] 13 2(15%)
ニンジン ビタミンA[μg] 4050 280(7%)
ビタミンC[mg] 10 4(40%)
キャベツ ビタミンC[mg] 80 41(51%)
春菊 ビタミンC[mg] 50 19(38%)
鉄[mg] 9 1.7(19%)
セロリ ビタミンC[mg] 30 7(23%)
アスパラガス ビタミンB2[mg] 0.3 0.15(50%)
タマネギ カルシウム[mg] 40 21(53%)

[日本食品標準成分表より]

 

野菜の栄養価

 

上の表や図を見ると分かりますが、
栄養素によっては10分の1になっている野菜もあります。

つまりは、
1950年のときの10倍量を

食べないといけないということになっているのです。

では、なんで、こんなに野菜中の栄養素が減ってしまったのか・・・
考えられる理由を見てみましょう!

 

まずは
堆肥から化学肥料への変化があげられます。

日本は高度経済成長期に入り、人口も1960年代には1億人を超え、
食文化も食の欧米化と大きく変わりました。

日本の成長に伴い、大量の食糧が必要となった結果、
化学肥料が使われるようになったのです。

化学肥料には何が含まれているかというと、
窒素、リン、カリウムが多く含まれています。

なぜなら、野菜が育つのに最も必要な栄養素がこの3つの栄養素なのです。

さて、
これら化学肥料を使うと野菜はどうなるかというと、
野菜にとっての栄養が十二分にあるため、成長します。

どんどん成長します。

そうすると、
種がすぐに成長して、あっという間に実り収穫されるため、
見た目は同じ野菜でも中身はスカスカの栄養価が少ない野菜になるんです。

一方、化学肥料なしで育てると、

じっくりと土壌中のミネラル分も吸い取って、
時間をかけて育つので栄養価が高い野菜が育つんです。

こうった背景より、
普段摂っている野菜からは十分な栄養素を得られていない可能性があるんです。

次は、
市販のカット野菜には

栄養が含まれていないことについて紹介します。

あなたは、手軽だからと言ってスーパーでカット野菜購入していませんか?

外食時に予め製品化されているサラダを注文していませんか?

実はこれらにはほとんど栄養がないことがわかっています。
 

もちろん食物繊維にはなるので、
便秘の人や腸内環境を整えたい人にはある程度は有用ですが、
ビタミン類や抗酸化作用を示す成分はほとんどないと言っていいでしょう。

なぜカット野菜がダメなのか?

カットされた野菜は消費期限(賞味期限)を決めなければなりません。

通常売られている野菜には期限はありませんよね。

傷んでくると、値段が安くなっていくだけです。

 
カット野菜の保存期間を少しでも長く保つためには、
食品添加物をたくさん使います。

いわゆる保存料とよばれるものです。
 

また、
細菌がいると食中毒の原因になりますので、消毒をします。

消毒液に長時間漬け込みます。

消毒にはアルコールや次亜塩素酸ナトリウムと呼ばれる成分が使われます。

そうすると、
もともと野菜の中に豊富に含まれる水溶性のビタミンは
漬け込んだこれらの消毒液に溶けだすため、

栄養分が失われるんです。

また、
次亜塩素酸ナトリウムには非常に強い酸化作用があるため、
抗酸化作用を持つビタミンCなどの栄養素を壊すことも考えられます。