ゆるスポーツを考案した「マイオリティデザイン」の著者であり、
障害者のある人の弱みを強みに変える提案に取り組む澤田智洋のインタビュー記事を紹介します。
今回のタイトルは、その記事にあった言葉です。
今回の記事は、次のような疑問から始まっています。
青文字は、記事の抜粋です。
「強みを発掘して仕事に生かす」という考え方は自分を奮起させ、夢を与えてくれます。
一方で、コロナ禍を経て、無力感が蔓延した今の社会の中で、未来に大きな期待を抱けず、
自分に自信も持てないという人も少なくないのではないでしょうか。
強靭な精神力がなくても、自信がなくても、
自分らしく「好きを仕事に」「得意を生かす」にはどうしたらいいのか、
働きづらさを働きやすさに変えて、自由に生きるためのヒントを澤田智洋さんに聞いてみました。
先日も「好き」を仕事に出来たら良いよねという話をさせてもらいましたが、
「好きなことがない」「得意なことがない」という人は多いです。
今回の記事はそんな方のヒントになると思います。
澤田さんは次のように答えています。
自分の才能を縦軸で見ると、上には上があるから行き詰まります。
世界一の能力を持ってない限り頂点には立てません。
でも、今の仕事で自分が『当たり前にできること』は、
実は場所を変えると感謝される能力だったりします。
だからこそ、横軸で考えることが大切です。
この中にある「当たり前にできること」がキーワードだと感じます。
「当たり前にできること」は自分のとってはごくごく自然とできていることですので、
それを自分の才能や得意なことだとなかなか気付けないのです。
自分でも何故か自然とできている。
同じことが他の人がなかなかできていないと、
「こんな簡単なことを何故できないんだろう?」と思ってしまいます。
そこに自分ではなかなか気付けないけれど、
他の人から見るとすごいなと思える部分は、
やはりその人の才能と考えても良いと思います。
そんな特殊なことでなくても良いんです。
人を喜ばせることを考えることが好き。
その人がいると何故か周りの人が穏やかな表情になる。
他の人は気づかないような雰囲気を感じ取ることができる。
などなど、ほんの些細なことで良いのです。
澤田さんも次のように言っています。
それは、必ずしも世界で誰よりもできることである必要はありません。
少しだけ上手、少しだけできる、少しだけ知っているだけでも、
それは社会に対して貢献できる、十分な強みになります。
また、
「弱みが最大の強みになる」という考え方は、
次のようなことから生まれています。
「体育が苦手」を社会モデルで考えると、「体育の方が悪いんじゃない?」となると気づいたんです。
そして運動音痴をスポーツ弱者、マイノリティとして捉えたのが「ゆるスポーツ」でした。
つまり、誰かの悩み、コンプレックス、弱みの解消こそが、新しい仕事を生み出すきっかけになるのだとしたら、
自分の弱みも強みに変えられるのではないでしょうか。
この考え方は、自分の今までの概念をひっくり返すようなものでした。
苦手を克服することを考えるのではなく、
苦手の解消するためにルールそのもを変えてしまうという逆転の発想こそが
新しい価値を生み出すのです。
これは、社会問題の捉え方や解決方法を考える上で、
面白いアイデアを出す大きなヒントになると思いました。
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