スポーツとEPAの関係は?

サプリメントアドバイザーの児玉晃典です。

本日は
アスリートの対するEPAの効果を考えてみましょう。

■EPAとは?

EPAとは「エイコサペンタエン酸」の略称です。

 

体内で作ることが出来ない「必須脂肪酸」の一種で、
ビタミンやミネラル、食物繊維と同様に健康的な体のベースをつくる上で、必要な栄養素です。

 

EPAの効果

主に青魚に多く、血液をサラサラにし、動脈硬化を予防する効果をはじめ、持久力の向上や心臓への負担軽減、脂質代謝の促進、抗炎症作用などアスリートにもうれしい様々な効果が近年明らかになってきました。

 

厚生労働省は、18歳以上のEPA摂取量はDHAを含めて1000mg以上としており、
WHO(世界保健機関)、FDA(アメリカ食品医薬品局)、
EFSA(欧州食品安全機関)などにおいてもEPAの機能性が認められています。

 

■必須脂肪酸とは?

脂肪酸は「油脂」を構成する要素のひとつです。

「油脂」と聞くと、「肥満」「メタボリック症候群」などの
あまりよくないイメージをもたれる方も多いでしょう。

しかし、油脂の中の脂肪酸は体の中で体調を整える等の働きをしており、健康のためにバランス良く摂ることが必要です。

脂肪酸はその組成により「飽和脂肪酸」「不飽和脂肪酸」の2つに分類できます。

「不飽和脂肪酸」はさらに「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分類できます。

「多価不飽和脂肪酸」には2系統あり、それぞれn-3系、n-6系と分類されています。

EPAはこの「n-3系多価不飽和脂肪酸」(n-3系脂肪酸)のひとつで、
特に青魚に多く含まれています。

私たち人間は、この「多価不飽和脂肪酸」を体内でほとんど合成することができませんので、食物などから摂取する必要があります。このような脂肪酸を「必須脂肪酸」といいます。

 

脂肪酸

 

必須脂肪酸は、体の中の代謝過程ではたらいています。

そのため、不足したりバランスが崩れると、体調を崩す原因となるとも考えられており、
必要量を補う必要があります。

 

■スポーツとEPA?

持久力をアップし、最後までバテにくい体にするためには、血液がスムーズに流れ、末梢まで酸素を供給させる必要があります。

なぜなら、末梢まで酸素が行き渡らなければ、体は酸欠状態になってしまうからなのです。

そのため体の血液は、「ドロドロ血液」ではなく、
スムーズに流れる「サラサラ血液」でなければならないのです。

 

sportsFigure01sp

 

そこで活躍する成分が血液をサラサラにする効果がある「EPA」なのです!

EPAの「サラサラ血液」効果が運動効率をUPするだけではなく、
心臓への負担軽減や疲労軽減効果をもたらします。

また血液中のEPAの比率を上げることで、運動時に発生する炎症物質を抑制したり、
脂質代謝を促進して、体脂肪を減少させたりといった様々な効果がもたらされるのです。

 

消費者庁が発表した食品成分の機能性に関する評価モデル事業において、
11品目中、EPAを含むn-3系脂肪酸は、3つの項目で
その機能性について明確で十分な根拠がある という、Aランクに評価されました。

<心血管疾患リスク低減>
動脈硬化や狭心症、心筋梗塞など心臓や血管に関わる病気を起こりにくくします。

<血中中性脂肪低下作用>
メタボリックシンドロームの原因ともなる血液中の中性脂肪を低下させます。

<関節リウマチ症状緩和>
自己免疫疾患の一つで関節に炎症を起こす関節リウマチの症状をやわらげます。(抗炎症作用)