サプリメントアドバイザーの児玉晃典です。
新型栄養失調において不足していると言われる「タンパク質」ですが、
本日はその「タンパク質」について詳しく見ていきましょう。
健康寿命を延ばすためにも知っておきたい知識です。
人間のカラダを構成する要素を大まかに分類すると、
最も多いのが水(約60%)で、次に多いのがタンパク質(約20%)、
以下、脂肪(約15%)、その他(5%)となります。
水を除くと、タンパク質が最も多いことになります。
成分別に分けた場合の割合であり、
実際は、水分とタンパク質、脂肪から各組織は作られています。
例えば、
筋肉量を筋肉率で表すと標準体型の人で35%程度になります。
大体、カラダの3分の1が筋肉ということです。
ちなみに重いと思われる骨は15%程度です。
【タンパク質が担う役割】
カラダを構成する成分の比率以上に、その役割は多種多様です。
頭の先からつま先まで全て
タンパク質で作られていると言っても過言ではありません。
タンパク質というと、筋肉をすぐにイメージしますが、
人間の様々な生命活動を営む上でも重要な働きをしています。
世の中で注目されている「コラーゲン」もタンパク質の一種です。
カラダを作る:
筋肉、内蔵、皮膚、毛髪、歯、爪、血管、血液、など
生命活動:
酵素、ホルモン、抗体、栄養や酸素の運搬、情報伝達、エネルギー源、筋収縮、など
タンパク質を分解する消化酵素までもがタンパク質から作られているのです。
タンパク質の種類は10万種類あると言われますが、
それらはたったの20種類のアミノ酸がつながってできてます。
この20種類のアミノ酸は、
カラダの中で合成されない必須アミノ酸と
カラダの中で合成される非必須アミノ酸があります。
必須アミノ酸は、必須と言われるだけに、
食事から必ず摂取しなければならないのです。
自然界にはおよそ500種類ものアミノ酸が存在しており、
そのうちヒトのカラダを構成し、生命の維持に必要とされるのが、
わずか20種類のアミノ酸というわけです。
同じアミノ酸でもそれぞれの働きは異なり、活躍の場は多岐に渡ります。
いずれかが不足すると、身体のどこかに変調を引き起こす場合もあります。
【カラダ作りは、分解と合成の天秤】
人間の身体は毎日少しずつ生まれ変わっています。
つまり、各組織は日々分解され、
新たに合成して維持されているのです。
カラダを構成しているタンパク質は、毎日合成と分解を繰り返しているため、アミノ酸をきちんと摂取できる食生活を送ることはとても重要です。
分解と合成を同レベルで保つことで健康を維持していることになります。
一般的な指標として、大人のカラダを健康に保つには、
体重1kg当たり1~1.5gのタンパク質が1日に必要とされています。
この必要量は、年齢や活動量、ストレスによって増えていきます
運動は、筋肉を破壊(損傷)させて回復させる過程で、
筋肉を増量し筋力を高め、運動機能(神経・ホルモン・代謝、等)を増強していきます。
ですから、
激しい運動をする人は、より多くのアミノ酸を必要とします。
とくに、筋肉を構成する「必須アミノ酸」の3分の1も占めるBCAA(分岐鎖アミノ酸:バリン、ロイシン、イソロイシン)の摂取が重要です。
BCAAが不足した状態で運動を繰り返すと、
逆に、筋肉が減ったり、筋力が低下する場合があるので、注意が必要です。