サプリメントアドバイザーの児玉晃典です。
本日は血圧とウォーキングについて考えてみましょう。
【ウォーキングで血圧が下がる】
高血圧の方にとって最もいい運動は、ただ歩くだけの「ウォーキング」です。
歩く以上の激しい運動を行うと、心臓や血管に負担がかかり、
命にかかわるリスクの方が大きくなります。
しかし、気になるのは「ウォーキングで本当に血圧が下がるの?」ということです。
感覚的には分かっても、今ひとつピンと来ません。
そこで、ウォーキングが血圧にもたらす4つの効果」をご紹介したいと思います。
【血圧への4つの効果】
①血管の掃除をする
歩くと体の中で何が起こるのかというと、まず、体が酸素と栄養をたくさん必要とします。
心臓は心拍数を増やし、血液循環もよくなりますので、
体全体の血の巡りがよくなることになります。
体全体の血の巡りがよくなると、
血管にたまったゴミ(コレステロールや中性脂肪)が、
勢いを増した大量の血液によって押し流されます。
結果、血管のゴミがキレイに掃除され「血圧が下がる」ことになります。
ちなみに、ウォーキングを習慣的に行っていると、
血管のゴミが取れるだけでなく、溜まりづらくなるメリットも得られます。
②血管が開く
ウォーキングによる2つ目の効果は、「血管がよく開く」ことです。
歩くと血液循環がよくなることは先程申し上げましたが、
血の巡りが良くなると血管の内皮細胞から「ブラジキニン」という
酵素が分泌されることが分かっています。
ブラジキニンは、血管を広げる一酸化窒素(NO)を
刺激して活発にする働きがありますので、
歩く
↓
ブラジキニンの分泌
↓
一酸化窒素の活発化
↓
血管がよく開く
↓
細い血管の抵抗が少なくなり血圧が下がる
ブラジキニンは、分泌されたあと「3~4日」血液中に滞在します。
なので、ブラジキニンを切らさないようウォーキングは3~4日に1度行うのが理想です。
③ネットワークができる
血圧が高い原因の1つに、
血管のネットワークが少ないことがあります。
血管はお互いに手を差し伸べるように
新しい血管を作って血流をよくしています。
ウォーキングをすると、この血管同士の助け合いがより一層増えて、
古い血管がよみがえったり、つまった血管のそばにも
バイパス血管ができて血圧を下げる効果があります。
④ミルキングアクションの活性化
ウォーキングによる4つめの効果は、
第二の心臓といわれる太ももやふくらはぎなど
足の筋肉がよく使われることで発生します。
たくさん歩くと足の筋肉がまるで
ポンプのように収縮を繰り返しますので、
心臓にもどる血液の流れが良くなります。
これは「ミルキングアクション」と呼ばれるもので、
心臓への負担を軽減し血圧を下げる効果があります。